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2011年7月12日火曜日

先進医療への取り組み

11/05/29 の”整形外科専門医を取得する利点 未来につながる第一歩”で書いたように
専門医のメリットの一つに、”先進医療の申請”で勤務先に貢献するということがあると
自分では本気で思っています。
 よく自分より若い同僚が給料が安いことをぼやくことを耳にしますが、自分自身でできる、
患者様の満足度を高めるための努力をやれるだけやってからにすべきかなと思います。自分の
行っている比較的新しい治療アプローチは実は先進医療として試せるのではないか、と考えたのはもうかれこれ2、3年前になります。自分の中の医師としての中期的な見通しがまともであったことが確認でき嬉しく思います。今年になり、申請に必要な症例数、経験年数をクリアしたので申請することにしたのですが、診療業務としてこのような事を担当する医師って少ないだろうと思うと手続きを進めるだけで心躍ります。
 申請が承認された後、病院の広報誌に記事を書く依頼を事務の方々からもらいました。病院内で自分の存在をアピールできる場になるかもしれず、副産物的な利点を実感しています。自分としては、今の勤務先非常に気に入っており、もうしばらく在籍したいと思っているのですが、こういった取り組みを病院内で行っていることが、医局人事交渉の良い材料になれば言うこと無しです。

2011年7月10日日曜日

このブログをみて特許に興味をもった、破天荒を目指す先生方へ

海外企業との交渉もいよいよ大詰めになってきました。
結局のところ自分の書いたものは特許として形にのこることはないかもしれません。しかしそういった
アイディアをいつの時点で世に出せたか(出願して”公開”の範疇になること)は重要かと思います。

今後自分のアプローチのように試していく方におこがましくも、次のような試みはしておいたほうがいいと思い記事にします。すこし一般的な内容から逸脱します。

①特許協力条約(PCT : Patent Cooperation Treaty)に基づく国際出願
”PCTは出しているのか”聞かれたことがあります。国際出願も念頭にいれたアプローチを
したかどうか、なのですが私はしていませんでした。アプローチの仕方も知らなかったし
おそらく英語で作成せねばならないと勝手に決め付けていたし、なんとしてもせめて日本での
第3者の市販化に一矢報いたいと思っていたためです。でもあとでPCTについて調べると
手続き自体は特許庁に提出するなら日本語でもよかったらしいのです。あー
出そうと思っていたころは、まず特許周辺の知識を取得するのだけでも未知の世界で大変でしたし、
通常の時間帯では普通に医師として勤務にあたっていますので余裕もありませんでした。
詳細はわかりませんが、出しておけばよかった手続きと思います。

②i-DEPOT
 今のところ自分のアイディアは国際的に特許という形で守られて行くかどうかわかりません。しかし
競合他社から同様のアイディアで商品が作成されるとこれまた今取引している企業は困ってしまうので
なんらかの形でそのアイディアの所有をしないといけないとは考えているようです。
そこでi-DEPOTの登場みたいです。くわしいことはわからないですが”i-DEPOTとは”とかで
検索しても日本語での説明が検索しても出てこないことをみるとこれ自体もマニアックかもしれません。でもシンプルに”i-DEPOT”で検索すると説明しているサイトが出てきます。あるアイディアは
自分のものであるという証明をしてくれそうだということはわかりました。
これも参考にしていただければと思います。

2011年7月8日金曜日

企業とのコラボレーション 3

いよいよ最後、企業とのコラボレーションの3つめです。
これは以前に書いている
”海外留学の目的は? 表目的とは異なる目的”11/05/17
”海外交渉で非常に役に立った本”11/05/18
”なぜ医師が?! 発明協会に訪問したの話”11/05/13

などでも書いたように、海外の企業とのコラボレーションになります。
このコラボレーションのための交渉はかれこれ2年くらいかかっています。
2年もすると大事なことを見失い、枝葉のしょうもないことでやりあっているなぁという
ことでてきます。

 最終、この企業とコラボレーションしている企業がある技術に関して商品化を検討することになり、
その商品化には自分のデザインがサポートできるかを検討するという形で交渉しています。もうすぐ終焉を迎えそうです。このやり取りで得られた知識をお伝えしていきたいと思います。

2011年7月3日日曜日

企業とのコラボレーション 2

 2つめのコラボレーションは、これは簡潔にいうと自分の研究、やりたいことというより、直属上司に依頼を受けた話です。術中のある操作を行うために重要なキーとなるパラメータの解析をするように言われました。こういった場合に難しいのは、依頼されたのはわかるが最終的に何を明らかにするかがぼんやりとしたことしか分かっていないことがあることです。上司の先生の今まで培ってきた経験、印象にそぐわない結果であったりする場合、しっかりしたデータ提示が必要になります。
 コツコツ取り組んだおかげからか、受託研究という形をとってもらえることになりました。企業も最終的には論文として残しておきたい希望があるので、英語論文作成能力等も買われたのかもしれません。虎の威をかるきつねStudyですが、研究に必要なお金を捻出して頂けるというのはかなり大きなメリットです。
 

2011年7月1日金曜日

企業とのコラボレーション 1

 現在、病院勤務する傍ら、小さいものを含めて企業とのコラボレーションを3つ平行に走らせています。今月はこれらについて書いていくことにします。
 1つは、ある手術方法を検討するための共同研究です。提案は自分でそのメーカーにもちかけました。
日本の会社です。実は、このテーマで昨年公的ないし民間の研究助成にトライしたのですが、全て不採用でした。自分では革新的と思っているし、海外ではもうすでにちらほら進められている分野なのに、日本において全くゼロという貴重な研究です。留学の際にこっそり進めていたものなので、進めていくうえでのノウハウとかも分かっているから、承諾してもらえたのかもしれません。また、ひょっとするとすでに製品として存在しているものを、別目的に使用できないかの提案ですので、全くの一から始めなくていいし、企業としても成功すれば開発費をそんなにかけずに行えますから承諾してもらえたのかもしれません。
 細かい話をすることができない状況ですが、実験のサンプルを作成するのを自分が行い、企業内の
研究施設でそのサンプルをある実験にかけるというスタイルです。サンプルを作成するのにスペースが
必要なのですが、病院の会議室を使用しています。その会議室よく読むと”多目的会議室”って書いてあり、自分の思惑にぴったりな感じです。
 いつか日の目を見ることになるといいのですが。キーワードは、”外科的予防治療法”です。