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2016年2月13日土曜日

整形外科医 特許 国際出願する (ただしくはPCT出願)

 PCT出願のPCTは、Patent Cooperation Treatyの略で、特許協力条約のことです。
詳しくはないので、Wikiを参考にしてください。
 行きがかり上、これを進めるいきさつを述べるにとどめます。臨床医がメインワークのメインだったときに、「ooを計測できたらいいのにそんなんないんかなぁ」と思ったのがきっかけで、知り合いの先生、メーカの方に聞いても、そんなんあってもいいと思うけどない、というはなしでした。

なので、そんなものを作成してみたいなぁと思ってたわけです。でも、いざそういったものを作れるメーカを探そうとしても、作成できるというメーカが見つからず、かなり時間かかりました。自分が本腰を入れてなかったこともあり、試作品として作成できる会社を見つけたのが1年半後でした。

アイディアを形にするのが第一段階です。

その後、医療機器として考えると、特許を出しておいた方がいいということになって、産学連携の部署に相談して、その手続きをしたのが、1年前になります。特許をとりあえず出願したら、
2段階目が終了します。

晴れて学会などに発表してもいい状況になります。これを3段階目とすると、2をすっ飛ばすと特許はとれません。でも本当は、もう一個この前にデータ作成という過程とか、論文作成とかあると
思います。

データ作成は、特許の前にするという説もあります。それは、特許の請求項目以外のところでその発明の確からしさなどを評価してもらえるからということになるからです。でもデータ取りをするという行為が公にさらされるリスクを考えると、なしないし少数例のデータでもいいと思います。

論文作成を発表の前にする、というのは、日本の先生ではおそらく考えられないことかもしれません。でも論文作成を発表前に完成させる勢いにしておかないと、結構気分が萎えます。論文作成が一番面倒な煩雑な行為なのに、発表後にもっていくと、次の発表をする機会によってその行為はさらに妨害をうける可能性があります。

 最後が商品開発になりますか? はなっから日本で医療機器として売っていく気はなかったのですが、より多くの人に使ってもらい、そのフィードバックを基に医療に貢献できたらと考えると、商品開発というのは当然の流れになります。でも日本でうれるかわからないし、なかなか医療機器としての認可が遅いことを考えると、外国にもっていっていったほうがいいかなぁと思います。なんとなく、日本より外国の方がオープンマインドな気がするのですよね。たとえば、国際学会で外国にいくと、突拍子もない商品を扱っていたりすることがあります。ヨーロッパはそういう傾向が強いです。

 そんな背景から、商品開発の一環として、外国の整形外科医に自分の試作機を興味をもらって使用してもらえれば、そういったことは、なにかの突破口の1つになるのではと思ったのです。

こういった時に上のPCT出願は役に立つと思います。興味を持ってくれた先生の国に移行すればいいことになるからです。 本当に特許申請をするかしないかは、最初の特許提出後30か月なので、取りに行っていいものかどうかの見極めをその間にすればいいことになります。

 ここまでは、全てがうまくいったらの話なので、途中頓挫もあり得ます。 利益が按分になるデメリットもありますが、ここまで全く自分のお金をつかわなくて済む、というのは大学教員のメリット(大学でもいろいろローカルルールあると思いますが)かもしれません。


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