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2014年9月16日火曜日

学会とはちょっと違う! 若手中堅整形外科医による講演、セミナーの準備に 役立つ本の紹介

今回はセミナー、講演といったものの依頼を受けたときに準備のため読んでみた本をいくつか
取り上げてみたいと思います。古い本が混じりますが、古い本というのはこれまで幾度なく読み返したわけなので、新書の紹介よりも価値があることもあるのではないかと思います。 でも、今回はあくまで学会発表ではないのは、学会発表は時間が5分程度でタイトで、プレゼンに深みを持たす努力でなくオーソドックスにまとめることが大事だと思うからです。

①スティーブ・ジョブズの驚異のプレゼン
これは人々を惹きつける18の法則として、18個紹介があるのですが、ちょっと一般的人が取り組むには難しいテーマばかり並べられている気がしました。すいません。
例えば、シーン6「敵役を導入する」とかシーン13「「うっそー!」な瞬間を演出する」とか翻訳のせいかもしれませんが、なんとなく馴染みにくい書かれ方なのです。
 でもシーン5「ロードマップを描く」の中の3点ルールという、大抵の人々は多くても3つぐらいの事しか覚えていない、ということを前提とした構成の組み立て方というのは参考にできると思います。
また、シーン14の「存在感の出し方を身につける」のなかでアイコンタクト、手振りといった外国人が典型的に行う表現だけでなく、ボリューム、スピード、間の使い方が書かれているのも興味深いと思います。



②プレゼン心理術
 これはかなり面白い。心理学者で、人との関わり方のコツを書いた「人たらしのブラック心理術」
を書いた作者ならではの、プレゼンの極意を紹介している。そもそもプレゼンで何をしたいのかを明確にすれば、それを事前の根回しで達成しておけば、目的に達するのだから、といった方向性が普通のと異なって良い気がしました。
・軽く日焼けしておくと”貧相なイメージ”を払拭できる
・どんな時でも服装はビシッと決めておく
・外見の魅力を磨け
などといった、心理的要素の重要性を示しながらも、
・「相手ができないこと」を提案しても無駄
・知識がなければ上手なプレゼンなどできるわけがない
など本質的な内容についても確実におさえてあり、読みやすいと思います。
「人たらし」シリーズは他に「謝罪術」等もあってこの著者のワールドに興味があった人にはいいかもしれません。




   ③ セミナー講師になって稼ぐ方法
 別に講演、セミナーで稼ぐという気はありませんが、読めばセミナー講師を稼ぎの職として考えた場合にどういったことに気をつけるのか等がわかる内容なので面白いと思います。またセミナー講師と講演家は違うのだという意識の違い(つまり、話を聞いてもらうのでなくて、話を聞いて次にその話を参考に期待する行動を取ってもらって初めて目的が達成する)等も勉強になりました。公開講座というのはどうでしょうね。講師の先生の気持ち次第でどちらにもなりうるとは思います。



④ なぜあの人は人前で話すのがうまいのか
 これは作家で有名な中谷彰宏さんの作品です。伝え方の方法を細かく紹介しています。聴衆が多くても基本は一対一の自己紹介まで掘り下げて、それがうまくできなければ大勢の前でもできるわけがない、というスタンスです。紹介者が紹介しているときに、紹介者をみるのでなく聴衆でこちらを見ている人が真剣に聞く人であるから、そのターゲットを探すこと、その人中心に話すことというのは大勢の前で発表するときに、どこに視線を向けたらいいのかということに役立ちます。また
始め方、終わり方を決めておくという当たり前のことを準備しておくことで心理的負担を軽減するという他の方が書かれていない切り口がいくつもあり、実践してみたいものが幾つもありました。


とりとめもなく紹介しましたが、一つ本を決めてその考え染み込むまでは読んでみるというのが効果的だと思います。

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